真夜中にわき上がるハレルヤ

無軌道という方向性

子どもに「頑張れば何でもできる」と言うと、好ましくない結果になる可能性 があるという研究結果

 子どもたちに「一生懸命やれば、何でもできる」と伝えるのは、真実ではない可能性があるし、子どもたちの成績を下げてしまうというエディンバラ大学の研究結果がデイリーメイルで報道されていました。一生懸命やれば、何でもできるという甘言は大人にはあまり通じませんが、子どももそこそこわかっていると思いますが、別の意味で罠があったようです。

 

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White77によるPixabayから

 

概要は以下のようなものです。

 

 スコットランドの小学校で子どもたちの勉強へのやる気を引き出そうとしたところ、テストの成績が上がらないことで苦しむが子どもが多い事がわかった。

 

 成績の低下は、スコットランド全体で見られるものだった。専門家はキャッチフレーズや決り文句は助けにならないと警告している。

 

 

 

 また、アニメのキャラクターの影響されて数学が好きになるということもあると思いますが、これも大きな問題を見えなくしてしまうそう。

 

 ミッドロージアンの小学校では、先生が子どもたちのモチベーションをあげようと、"タフなティナ”と”ミステイクメーカーのマイク”というキャラクターを紹介したとところ、ある女の子「私はスーパーヒーローが助けてくれるから数学が好き」というようになった。


 研究のリーダーのベイツ氏は、
「生徒は、努力を向ける対象として、もともと得意ではない科目を選ぶ可能性がある、挑戦すれば出来るよと伝えるのは理想的ではありません。」と語った。


 前向きな姿勢は重要ではあるが、行き過ぎると、それぞれが生まれながらに違った能力を持っていることを無視してしまう可能性がある。

 

 


 生まれながらの性質を努力で克服できるという考えを、研究者は成長のマインドセットと呼んでいる。

 

 「成長のマインドセットの 脳のプログラムを作りなおす事ができることを示しています。」


 「私たちは成長のマインドセットを呼び覚ますことが、成績の向上つながるかということを研究したのですが、成績の向上にはつながらないということがわかりました。」


テストの合格率が高い子ども数は2パーセント下がり、特に数学と英語の成績が下がった。

 

あくまで発達段階がまばらな小学生を対象とした研究でそれ以上の年齢ではまた違った結果になるかもしれませんが、主だったところをピックアップすると

 

 

励まされてもともと得意ではない科目を選ぶ

 

成績が上がらないで苦しむ

 

合格率が高い子ども数は2パーセント下がり、特に数学と英語

 

スコットランド全体の小学校で

 

ということのようです。

 小学校では、前向きなマインドセットは結果にコミットしなかったというのは少し驚きであるものの、個人的な感覚としては、まあそうなんだろうなぁと言う気もします。どこまで信頼性のある研究かはわかりませんが、

 

生まれながらの性質を努力で克服できるという成長のマインドセットは、研究によると、成績の向上にはつながらない

 

ということが研究として発表されると曖昧な感じが消えて、やや衝撃があります。

 

 いや、それでも前向きに努力すると良くなることもあるよ。という声も聞こえてきそうで、その言い分も正しいこともあると思います。

 

 ただ、今までの教育が、子どもに合わないことをやらせすぎる方法論を改めず、むやみに励まされた子どもが、もともと得意ではない科目に取り組み、その結果伸び悩んで自信をなくしてしまうという悲劇でしかないことが起こることに気がつけたとしたら、一歩前進ではないでしょうか。

 

 

Telling children they can do anything if they try hard enough could WORSEN grades | Daily Mail Online